
Terra LaboのTerra Dolphin VTOLが100時間の飛行テストを達成
2025年9月23日、Terra Labo Inc.は、次世代の垂直離着陸無人航空機Terra Dolphin VTOLが100時間の飛行テストを完了したことを発表しました。このテストは、日本における長距離視界外飛行や150メートル以上の高度飛行を含む「特定飛行」の規制要件を満たすものです。また、技術の準備度レベル7(TRL7)に達し、実用化に向けた重要な一歩となりました。
Terra Dolphin VTOLは、軽量かつ高強度の機体を持ち、都市部や災害現場での即時展開が可能で、1,000kmの目標航続距離を持ちます。この無人航空機は、災害評価や海洋監視など従来の無人機が対応できないミッションに対応できる多目的プラットフォーム(MPP)モジュラー設計を採用しています。
Terra Laboは、2021年に福島の工場「Terra Labo Fukushima」を設立し、今後は品質保証のための飛行評価テストを隣接する福島ロボットテストフィールドで実施しながら、アジャイル開発を推進します。同社は、国内外の需要に応えるためのシステム構築を目指し、部品メーカーとのパートナーシップを強化してサプライチェーンを強化し、安定した供給と品質向上を目指します。
災害管理とセキュリティの分野では、南海トラフ地震に備えた津波被害評価や沿岸監視、海洋調査にTerra Dolphin VTOLを適用し、緊急時の迅速な対応を支援します。また、公式安全支援(OSA)を通じて国際的な災害対応とセキュリティ能力の強化を支援します。
開発面では、自治体や災害管理機関、セキュリティ組織との対話を重視し、現場のニーズに迅速に対応することで、実際の運用に適した機体の継続的な改良を目指します。
福島の工場「Terra Labo Fukushima」は、地域の復興支援と雇用機会の創出に貢献し、東日本大震災からの長期的な復興に寄与します。4th Drone Summit(2025年9月24-25日、名古屋ポートメッセ)で、テストに使用されたTerra Dolphin VTOLのモデルが展示されます。