株式会社ノダは、合板製造過程で生まれる端材を再利用し、新たな製品「ヒノキエッセンシャルオイル」を開発しました。この製品は、富士川事業所内の精油抽出プラントで、剥き芯チップから抽出されます。この取り組みは、資源の有効活用とカーボンニュートラルに貢献するだけでなく、SDGsと地域貢献にも大きく関わっています。
ノダは、合板製造ラインでヒノキ原木を加工する際、中心部として残る「剥き芯」と呼ばれる端材を再利用してきました。従来はMDFの原料として再利用されていましたが、ノダは、この剥き芯チップから精油を抽出する新たな事業を立ち上げました。抽出後のチップは従来どおりMDF原料として再利用されるため、一本の木からできるだけ多くの付加価値を生み出す「アップサイクル型」の新事業となっています。
「ヒノキエッセンシャルオイル」は、静岡県産のヒノキのうち、富士・富士宮地域で伐採された「富士ヒノキ」を主原料としています。富士川事業所で合板の原料として使用された後に残る剥き芯チップを再利用し、工場敷地内に導入した蒸留装置によって、水蒸気蒸留法で精油を抽出しています。蒸留に用いる水は、富士の地下水を汲み上げて使用しています。
ノダは、この取り組みを通じて、地域の資源である富士ヒノキの価値向上と、地場産業としての木材・合板産業の活性化にも寄与しています。富士市への表敬訪問を通じて、富士ヒノキの認知拡大と国産材の価値向上に向け、自治体や地域事業者との連携を深めていく予定です。
現在、「ヒノキエッセンシャルオイル」はノダ公式の楽天ショップ「NODA webshop(楽天パーツショップ)」内「アロマ関連」カテゴリーにて販売中です。今後は、観光・宿泊・ウェルネス分野とのコラボレーションも視野に入れ、自治体とも連携し富士ヒノキの新たな活用可能性を探っていきます。