Dify「ナレッジパイプライン」登場：AI活用を加速するデータ基盤として企業の非構造化データを「知識資産」へ

株式会社LangGeniusは本日、ノーコード・ローコードAIネイティブアプリ開発プラットフォーム「Dify」において、新機能「ナレッジパイプライン」を正式に提供開始しました。この機能は、企業が生成AIを導入する上で直面する最も困難な課題の一つを解決するものです。

生成AIの普及が加速する中、その活用の成否を分ける真のボトルネックは、AIモデルそのものではなく「データ」の扱いにあります。企業の重要データは、PDFやExcel、各種クラウドドキュメントに散在しているのが現状です。特に日本では、これに加えて紙文書のスキャンデータや、部門ごとにサイロ化したレガシーシステムの問題も根深く、これらのデータは形式が統一されておらず、頻繁に更新されます。

企業の厳格な品質保証や内部統制の要求も相まって、これらのデータをAIが利用可能な形式に整える「コンテキストエンジニアリング」は、生成AI導入における最大の障壁となっています。

Dify「ナレッジパイプライン」ソリューションと3つの核心的価値

Difyの「ナレッジパイプライン」は、データ処理の全工程を可視化し、自由に編成（オーケストレーション）できるデータ処理基盤です。非構造化データを体系的に加工し、LLMが高精度で利用できるコンテキストへと変換することで、AIアプリケーション導入のハードルを劇的に引き下げます。

• 直感的なデータ処理フローの実現：専門的なコーディングは不要です。企業の担当者は、視覚的なキャンバス上でノードをドラッグ＆ドロップするだけで、データ処理の全フローを直感的に設計・管理できます。


• スムーズな社内システム連携：ローカルファイルやクラウドストレージ、コラボレーションツールとも標準で接続が可能です。同時に、企業は標準インターフェースを基にカスタムプラグインを開発することもできます。


• 管理・運用（オペレーション）の可視化と統制：ナレッジパイプラインは、企業が市場で最適と判断したデータ処理ソリューションをいつでも自由に選択・切替できる柔軟性を提供します。

今後の展望

「ナレッジパイプライン」は、Difyの単なる新機能に留まらず、企業が生成AI導入を成功させるための中核基盤となるものです。本機能は、企業内に分散した知識を「活用可能な資産」へと転換させ、デジタルトランスフォーメーションを加速させます。

今後Difyは、ヒューマン・イン・ザ・ループ（人手による介入・検証）機能の実装や、データ品質モニタリングの強化などを通じて本基盤を継続的に発展させ、エンタープライズAIアプリケーションの信頼性と価値をさらに高めてまいります。

株式会社LangGeniusについて

株式会社LangGeniusは、ノーコード・ローコード開発プラットフォーム「Dify」を提供する企業です。世界中の開発者および企業に信頼されているAI開発の新しいスタンダードとなっており、特に日本国内では幅広い業界での導入実績を持ち、企業の生産性向上とDX推進に貢献しています。