一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、高齢ドライバーの安全運転継続(運転寿命延伸)支援の社会実装を目指し、運転診断システムと身体トレーニングを組み合わせたサービス「ドラトレ」の有効性を検証するため、フィットネスジムSUNNY FLOWSと株式会社quantumと実証実験を開始しました。
TMFは、高齢ドライバーの安全運転継続を支援する仕組みづくりを目指してきました。2022年の開始以降、約400名が参加したAI解析技術を活用した「ドラみる」の実証実験では、運転診断結果をドライブレコーダー映像とともにドライバーにフィードバックすることで、運転の癖や習慣の改善に一定の効果を確認しました。
一方で、運転行動を変えることはドライバー本人の意識や努力に依らざるを得ず、診断の実施と結果の提供だけでなく、運転行動を変えようとするドライバーに寄り添った支援も必要であると感じています。
運転寿命延伸を目指して開設されたSUNNY FLOWSでは、日常的な身体トレーニングの提供に加えて、ドライビングシミュレータによる計測も行っています。判断力や反応速度などの指標でトレーニング効果を確認することが出来る一方、直接的な運転の評価までは行っていません。
このような背景から、TMFとSUNNY FLOWSは、安全運転継続(運転寿命延伸)支援を目指した互いの取り組みに共感し、両者の強みが相乗効果を生む「安全ドライブトレーニング(ドラトレ)」サービスの創出を目指して、協働して検証に取り組むことになりました。
本実証実験では、参加者の「ドラみる」による運転診断結果と身体能力に応じて、必要と考えられる身体トレーニングを継続的に提供し、参加者の身体的変化、運転行動や感覚の変化に対する効果検証を行います。
身体トレーニングでは、運転と密接に関わる以下4つの項目に沿ってメニュー開発・提供を行い、短期間でも身体の変化を促します。
①予想・予期機能系
②認知判断機能系
③運動制御・調整機能系
④下半身筋力強化系
参加者:65歳以上の高齢ドライバー10名
実施期間:2025年11月5日~2025年12月10日(予定)