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29日前
Nexthink合同会社
Nexthink調査:企業のデジタル不具合で年間「数百万時間」の労働時間を損失 ― DEX改善が経営戦略の最優先課題に
Nexthink合同会社が発表した調査によると、企業のデジタル不具合が年間数百万時間の労働時間を損失していることが明らかになりました。調査は474社のグローバル企業と2,000万以上のエンドポイントを分析し、デジタル従業員エクスペリエンス(DEX)の不備が生産性低下と深く関連していることを示しました。特に日本企業は労働力不足と生産性の低さという二重の課題を抱えており、DEXの改善が経営戦略の最優先課題となっています。

Nexthink調査:企業のデジタル不具合で年間「数百万時間」の労働時間を損失 ― DEX改善が経営戦略の最優先課題に


Nexthink合同会社が発表した調査によると、企業のデジタル不具合が年間数百万時間の労働時間を損失していることが明らかになりました。調査は474社のグローバル企業と2,000万以上のエンドポイントを分析し、デジタル従業員エクスペリエンス(DEX)の不備が生産性低下と深く関連していることを示しました。


分析対象となった企業の平均規模は従業員13,500人で、これは一人当たり年間約35時間が失われている計算になります。また、日本の平均時給(1,270円)で換算すると、年間約6億円の損失に相当します。


日本では特に深刻な状況です。生産年齢人口(15〜64歳)は1995年にピークを迎えた後減少を続けており、2050年には5,275万人(2021年比29.2%減)まで落ち込む見込みです。また、時間当たり労働生産性は56.8ドルでOECD加盟38カ国中29位(2023年)と低迷しており、米国と比較すると約6割の水準にとどまっています。


このような労働力不足と生産性の低さという二重の課題を抱える日本企業にとって、DEXの改善は単なるIT投資ではなく、企業存続のための必須の経営戦略となっています。良質なDEXへの投資は、限られた人材で最大の成果を生み出すための最も効果的な方法の一つです。


調査結果は、業務の継続的な中断が単に生産性を削ぐだけでなく、従業員のアウトプットの質まで低下させることを示しています。平均的なネガティブ体験は3分弱(167秒)続きますが、米国心理学会の研究によると、5秒未満の中断でもナレッジワーカーのエラーは3倍に跳ね上がります。加えて、カリフォルニア大学の調査では、一度集中状態(フロー)が途切れると、再び没頭するまでに約23分かかるとされ、失われる時間はさらに膨らむのです。


業界別に業務のロスタイムを平均すると、小売業、医療サービス業、金融サービス業は、テクノロジー業界の約2倍のロスタイムに悩まされており、大きな差があることが分かります。しかし、業種に関係なく、1週間当たりの業務中断イベントの数はほぼ同じであったことから、ロスタイムのばらつきはイベントの量よりもむしろその深刻さに起因するものであることが示唆されています。


萩野武志ジャパンプレジデントは次のように述べています。「デジタルのほんの小さな障害でさえ、数時間分の生産性を失うことにつながりかねないものです。しかも多くの場合、このようなインシデントは、従業員が丸一日を無駄にしてしまうほどの、より重大な事態になるものです。これは、企業全体の生産性の問題だけではありません。デジタルの摩擦が、仕事に行き詰まったり見捨てられていると感じたりしている人々を、限界まで追い詰めることにもなるのです。IT部門がこうした根本的な問題に取り組まなければ、企業は有能な人材を競合他社に奪われ、協働性も低下し、イノベーション競争に後れを取ることになります。そしてそのすべてが、必然的に、企業の収益に深刻な影響を及ぼすことになるのです。


DEXがワークプレイスの生産性に与える影響について、Nexthinkブログ(英文)をご覧ください。


NexthinkについてNexthinkは、従業員デジタル体験管理ソフトウェアのリーダーです。同社は、ITリーダーに前例のないインサイトを提供し、従業員が問題に気づく前に、あらゆる場所、あらゆるアプリケーションやネットワークで従業員に影響を与える問題を大規模に把握、診断、修正することを可能にします。ITが事後対応的な問題解決から事前予防的な最適化へと進化することを可能にする初のソリューションとして、Nexthinkは1,200社を超える顧客企業が1,500万人以上の従業員により良いデジタルエクスペリエンスを提供することを支援しています。スイスのローザンヌと米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置いています。

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