医療・福祉
2日前
マイクロ波化学株式会社
マイクロ波化学とCoreTissue BioEngineering、膝前十字靱帯再建用『組織再生型靱帯』の大量生産に向けた装置開発を開始
マイクロ波化学株式会社とCoreTissue BioEngineering株式会社は、膝前十字靱帯再建手術向けの「組織再生型靱帯」の量産に向けて、マイクロ波を用いた独自の脱細胞化技術を適用した装置の開発を開始しました。この技術は、世界で初めて組織を破壊することなく細胞成分のみを除去し、ヒトの腱と同等の強度と厚みを実現します。

マイクロ波化学とCoreTissue BioEngineering、膝前十字靱帯再建用『組織再生型靱帯』の大量生産に向けた装置開発を開始


マイクロ波化学株式会社(以下、マイクロ波化学)とCoreTissue BioEngineering株式会社(以下、CTBE)は、膝前十字靱帯再建手術向けの「組織再生型靱帯」の量産に向けて、マイクロ波を用いた独自の脱細胞化技術を適用した装置の開発を開始しました。この技術は、世界で初めて組織を破壊することなく細胞成分のみを除去し、ヒトの腱と同等の強度と厚みを実現します。


膝前十字靱帯損傷はスポーツ現場で多く発生し、選手生命にも影響しうる重篤な整形外科疾患です。日本では年間約1万9千件、米国では約17万5千件の再建手術が行われています。従来の再建術では患者自身の別部位の腱を採取して再建術を行う自家腱移植が一般的ですが、健常な腱を取り出すことによる身体的負荷や再断裂時に腱が不足する等の課題があります。


その解決方法として、ウシやブタ等の組織を自家腱の代わりとする方法が考えられますが、ヒトに移植した場合の免疫反応や炎症反応を引き起こす可能性のある細胞等を除去する技術(脱細胞化技術)が必要となります。従来の脱細胞化技術では、適用できる組織は数100μm以下の薄膜に限られ、細胞を溶かす薬液等によりコラーゲン構造が損なわれるなど、靭帯の再建に使用するための十分な強度と厚みを得ることが困難でした。


CTBEは、その課題に対してウシの腱にマイクロ波を照射し、水分子を振動させることで細胞膜の溶解液を厚い組織の奥まで浸透できることに着目しました。CTBEが開発した本技術は、世界で初めて組織を破壊することなく細胞成分のみを除去し、ヒトの腱と同等の強度と、再建靱帯としての厚みを実現しました。本技術を用いた組織再生型靱帯(以下、本開発品)は2024年12月に企業治験として初めて患者の治療に使用され、現在は安全性を評価する臨床試験を実施しています。


今回、本開発品の大量生産技術を確立するにあたり、マイクロ波装置のスケールアップに強みを持つマイクロ波化学と連携し、量産条件の最適化に向けた検証装置を製作します。装置が完成・納入後は、CTBEは本装置を用いて開発品を安定的に複数製造できるかを検証します。


CTBEは、米国でのビジネス展開を狙って治験準備を進めるとともに、商用化に向けて大量生産技術を確立し、2028年には開発製品の商用生産に向けた実装を目指します。さらに、膝以外の靭帯の損傷や肩腱板再建への応用も視野に、スポーツ医療の世界で革新を起こしてまいります。


マイクロ波化学は、今回の装置製作を通じて医療分野への知見を蓄積することで、保有するマイクロ波化学技術プラットフォームを拡張し、今後適用できる幅を広げてまいります。

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