20代で挑んだ約100社のオーディション。歌手を志すも「タレント向き」と言われ、それでも表現の場を探し続けた。たまたま出会った配信に「これなら私もできる」と直感し、すぐ動き出した。夢の挫折から自分らしい舞台へ辿り着くまで。
Q&A インタビュー
現在のご職業を教えてください
ライバーです。ライバーっていうのは、配信アプリの中で自分が出てきて、リスナーさんと喋っている人です。作業的にはリスナーさんのコメントを読んだり、配信中に雑談でみんなのコメントを盛り上げたりしています。配信者って言うと結構分かってもらえる人はいるんですけど、ライバーって言うと、ダイビングのダイバーって思われることがあります。
普段はどんなスタイルで配信していますか
パソコンでもスマホでも両方できるんですけど、私の場合は大体、自撮り棒にスマホを固定して、雑談をしながら自分の顔を映しています。リスナーさんとのコメントが流れてくるので、それを読みながらお酒を飲んで、軽くみんなとワイワイ喋っている感じです。特に決まった話題はないんですけど、その場のコメントとか、その場のノリで適当に話しています。自分の過去の話とか、もしくは私がやっている配信サイトだとイベントが月ごとにあるので、そのイベントの話だったりとか、いろいろしています。
イベントとはどんなものですか
イベントっていうのは、上位10位以内に入ると運営さんから賞金がもらえたりするものなんですけど、それに勝ちたいっていうことをリスナーさんとか応援してくれる人に話すと、その話題で盛り上がったりっていうのは結構あります。作戦会議みたいなことも結構してたりします。
お酒を飲みながら喋るんですか
お酒がないとちょっとテンションが上がらないんで、お酒を飲んでほろ酔いになって喋っています。毎回配信してるんですけど、毎回喋るのってきついじゃないですか。景気づけに飲まないと長く喋れないんですよ、やっぱり。なので、ちびちび飲みながら喋ってるのが一番好きです。
YouTubeとの違いは何ですか
YouTubeとは違いますね。YouTubeはどちらかと言うと動画がメインなんですけど、私がやってるのは配信専門のサイトなので、そこが違います。
生配信ならではの魅力とは
動画って過去に撮られたものじゃないですか。でも配信だと生なので、リアルタイムなんですよね。喋れるというか、会えるとも違うけど、時間を共有できるっていう感じになれるんですよ。
ライバーを始めたきっかけを教えてください
きっかけはですね、私、一時期20代の時に芸能界を目指して、20代前半から後半までオーディションを100社くらい受けたんですよね。何個か受かったところはあったんですけど、向いてないと言われて。私は歌手になりたかったんですよ。だけど、「君は面白いからタレントに向いてる」って言われたんですね。それがすっごく嫌で、だけど表現の場が欲しくて、どうにかして自分を表現できる場がないかなと思っていました。そうしたら、たまたまネットで検索してたら配信っていうのを見つけて、配信って何だろうと思って見てたんですね。その当時はパソコンでしか見れなかったんですけど、見てたら、これ面白いと思ったんですよ。ネットで自分の姿を見せられるんだ、これだったら私もできるなと思って、すぐやり始めたんですよ。それがきっかけですね。
ファンはすぐにつきましたか
すぐ応援してくれる人ができちゃって。その時は何も持ってなくて、パソコン1台しか持ってなかったんですけど、欲しいものリストっていうのが実はあって、欲しいものを登録しておくとリスナーさんが買ってくれるんですよ。「これ買ってあげる」「じゃあお酒、欲しいの買ってあげるよ」っていう人が現れて、本当に自宅に届いたんですよ。えっと思って、すごいこれって思いました。Amazonが仲介で入ってて、私の住所も知られず、向こうの住所も匿名のまま届いちゃうんですよ。そういうリスナーさんが、始めて1ヶ月以内にはすぐ現れましたね。それから毎月毎月、いろいろプレゼントが届いて、みたいな感じでした。
どんなプレゼントをもらいましたか
音楽用のすごい高い、7万くらいの機材とか、20万くらいの指輪とか。もうびっくりですよね。本当に見知らぬ人なのに、よくそんなの買ってくれるなって。本当に謎なんですよね。
配信中は素のままなのですか
いや、私は配信を生活の一部だと思ってるんで。生活を垂れ流してる感じの人は結構男性に多いですね。で、企画とかちゃんと練ってやってる人は女性の方に多くて、作り込んでる人もいます。でも私はそういう細々したことができないタイプなので。逆に、リスナーさんに「じゃあこれをプレゼント」とプレゼント企画をやってる方もいらっしゃるんですけど、私はどちらかというと、自分のすべてを出して、それを熱意として受け取ってもらいたいタイプなので。
キャラを作り込むことはないのですか
ないですね。考えても、考えられないかもしれないです。逆に作り込んだ方が不自然かなって思ってるんで。自分のキャラとかをガチガチに作り込んでる方がいるんですけど、それって疲れるじゃないですか。続かないと思うんで、このままでいいか、みたいな。
やっててよかったと思う瞬間は
投げ銭をもらった時です。投げ銭っていうのは、リスナーさんが運営側に対して、課金アイテムの一覧があるんですけど、それを購入して投げるんです。安いのは10円から、高いのは5千円まであって。その5千円のものでも、1個から最大で多分20個まで同時に投げられるんですよ。なので、1回で稼げる時はバーンって稼げるんです。
つらいと感じることはありますか
やっぱりネットなので、誹謗中傷がたまにありますね。運営さんも、そのワードが非表示になるようにシステム上そうしてあったりするんですけど、リスナー側も考えて、わざとスペースを開けて引っかからないようにするんですよ。例えば「ブス」とかだったら、「ブ」の間にスペースを開けて「ス」って書いたりとか。まあ、ちょっと多少は傷つきます。
困ったリスナーはいましたか
いましたね、過去に1人だけいました。要するに、お金を使い過ぎている人が1人だけいて。その当時、Amazonギフト券ってあるじゃないですか、あれを2週間に1回、20万円送ってくるんですよ。さすがにちょっと「大丈夫?」って言って。私、正直その人が結婚してるって知らなくて、実は結婚されてる方で。後々、要するに自分のお金を使ってるって言ってたんですけど、自分のお金じゃなかったらしくて。奥さんからDMが直接来ちゃって、「うちの旦那があなたに投げ銭してるみたいなんだけど、それ実家のお金を使い込んでる」とか言われて、怒られたことがありました。
やってて嬉しいのはどんな時ですか
またイベントの話になっちゃうんですけど、毎月イベントがあるって言ったじゃないですか。イベントに勝つと、入賞歴って言って自分の配信のページに「何々賞何位」っていうのがずっと載ってくるんですね。それが毎月途絶えずにプロフィール欄に書いてあることが嬉しいです。
イベント期間中で大変な瞬間はありますか
イベントとかで、例えば最終日になると、みんな接戦なんですよ。みんな一位になりたくて投げ合いしてるんで、負けるんじゃないかってなってくると、「早く投げろ」とかってなってきたりします。やっぱり同じイベントに参加している人たちは見えるんで、「誰々が勝ってるぞ」とかなってると、コメントが荒れてきたりして。「負けてもいいのか」って煽ってきたりもするので、その時だけは熱くなってます。負けたくないんで。
将来への不安はありますか
いや、それが今の課題で。このまま配信だけしてても、年取ったらどうしようっていう問題があるじゃないですか。なので、それも考えて、一応今はパーツモデルとか広告モデルって仕事も副業としてやってはいるんですけど、それ以外にまた何かできないかなと、今考え中ですね。
続けてこられた一番の理由は
やっぱり自分が楽しいことを仕事にしたからですね。苦になることを仕事にしてたら私は続かないんですけど、趣味の延長を仕事にしたから続けられたっていう。
ライバーとしての工夫はありますか
人と違うこと、人とかぶらないことをするということですかね。具体的に言うと、たまにイベントの時にコスプレしたりしていました。きわどいコスプレとか。そうすると男性視聴者の心をつかめるので。
人生における仕事の割合は
5割ですかね。配信してる時間は確かに長いんですけど、自分の中では仕事っていうよりかは、こういう感じで人と雑談してる感覚なので。仕事と思ってないっていうか、お金をもらっていても、友達と喋ってる感覚にすごく近いので。自分の人生の中では半分くらいですね。
これからも配信を続けたいですか
はい。命があれば続けていきたいです。
ライバーという仕事に興味を持っている人へ
本当に、もう誰でもスマホ一つでできるんで、みんなやってほしいです。ライバーって言っても、令和になってもみんな知らなかったりするので。みんな気軽にやって、みんなスマホを持ってる時代なので、この言葉を早く知ってほしいなって思います。