医療・福祉
06月27日
「どんな人にも愛を持って接すれば、必ずいい方向に進む」。利用者と向き合う日々のなかで、相手の気持ちを汲むことの難しさと大切さを知った。つい利己的になりそうな自分と向き合いながら、関わる人すべての幸せを願い続ける。その姿勢の根っこにあるものを聞いた。
Q&A
インタビュー
現在のお仕事を教えてください
はい、就労継続支援B型です。一般企業とかで働くことに不安があったりとか、自分のペースで働く練習だったりとか、経験とかを積める福祉サービスって感じです。で、仕事を通して生活リズムを整えたりとか、あとは社会とのつながりとかを作っていきながら、自分らしく働けるような支援をしていくっていうようなお仕事になります。
この仕事を始めたきっかけは
元々は千葉支部の部長、現部長なんですけど、その方が沖縄の同級生で、同い年の子がこっちに立ち上げに来ると。そこで声をかけてもらって、もしかしたらちょっと向いてるかもしれないからやってみないかって言われて、こっちに来たんです。見学してみて、楽しそうだなみたいな、友達もいるし、楽しくやっていけそうだなって思ったので、働いたというのがきっかけです。
もともとはどんな仕事を考えていましたか
元々は全然違って、そもそも何のお仕事をするかというのを考えてなくて。それこそ電話が来る前までは、もう海外に行こうって思ってたんで、海外に行ったらビッグになれるんだろうなみたいな感覚でいたんで。あとは飛び抜けたことしたいなって思ってたんで、志望自体はしてなかったです。別の、もっとワクワクしそうなお仕事を探してたという時期です。
障害のある方と関わってみてどう感じたか
そうですね、もう全く最初はわからなかったんで。障害者と関わるっていうのが、僕の中で人生の中であんまりなかったんで、本当に、なんていうんだろうな、どう関わるんだろうって。利用者さんって言うんですけど、利用者さんがいないと成り立たない職業でもありますし、その利用者さんにどう満足してもらうのかとか、どうやったら生きがいだったりとか楽しさだったりとかを見出せるのかなっていうのを、もう日々悩みながら。やっぱり障害を持ってる方がいらっしゃるんで、調子が悪くなったりとか、荒れちゃったりとかするときもあったんですけど、そのためにいろんな経験をされている人たちから、もっとこうした方がいいんじゃないかっていうのを伝えてもらって、何とか今までやってきてるってことなんですけど。
始めたころ 特につらかったことは何ですか
一番何がしんどかったって言われたら、関わり方ですね。やっぱりどうしても、今まで相手の気持ちに立って話すってことはなかなか無くっていうのがあって、この職業について、利用者さんって今何を思ってこれを話してきてるんだろうとか、っていうのを考えるようになって。そこが最初はかなり、僕の中ではキツかったかなっていう。相手の気持ちになるっていうのが、すごくキツかったなっていうのがあります。そうですね、今まで自分自身の生き方が、そこまで相手の気持ちを汲み取って話するっていうのがなかったから、そこがしんどかったなっていう。
利用者さんはどんな作業をしていますか
利用者さんがやってる仕事は、内職だったりとか、あとは革細工だったりとか、あとはバットの作業とかもあったりで。プロ野球選手だったりとか、あとは大学の野球チームの方たちから折れたバットをいただいて、そこから靴べらを作ったりとか、っていうようなお仕事をしてるっていう。それをじゃあどう支援するのかっていうところが僕たちの仕事で、利用者さんが何をしたいのかっていう希望に沿って、できる限りやってあげるっていうような感じですかね。
最初の大変さはどう変わっていったか
最初は大変です。なかなか理解しようとしてもできない部分があったりするんで。それがね、こういう人たちなんだよとか、こういう人なんだよっていうのを分かれば、すごく楽しさに変わる。じゃあこれって、ネガティブに捉えがちな、利用者さんに言われたことだったりとか、周りの意見だったりとか、だけど、これをどうやったらいい方向に進められるか、少しでもっていうのに変換できるようになったら、すごく楽しいのかなって思います。
やっていてよかったと思う瞬間は
一番最初の頃に感じたことがあったんですけど、やっぱりちょっとミスしたりとか、ちょっと利用者さんに迷惑をかけちゃったりとかっていうような時に、大丈夫だよとか、ミスしても大丈夫だよみたいな感じで言ってくれたことが一番嬉しかったですね、最初の頃。やっぱり日々関わってて、なかなか言ってもらえることってないと思うんですよ。っていうのも、やっぱりどうしても自分の方が、みんな気持ちだったりとか、人に目も向けられないぐらいしんどいにもかかわらず、職員さんとか気遣ってフォローしてくれるっていうのを、僕はすごく感動した。そこにめっちゃ助けられた部分もあったんで、そこですね。
この仕事の面白さはどこにありますか
可能性がすごく無限大だなって感じる部分があって。例えば、何かどっかにお仕事しに行くにしてもそうなんですけど、施設内だけじゃなくて、多分、施設外に行って就労させてもらったりとか、スーパーで働かせてもらったりとか、利用者さんがどこまでもできるんだよっていうところを、利用者さんも職員も合わせて考えていけるっていうのが楽しいのかなって思ってます。外にお仕事もらいに行って、やっぱり意外と、お仕事見てもらったらわかるんですけど、細かい作業結構できたりするんですよ。で、行ったらやってくれる人もいたりとか。どうしても障害ってなると、最初偏見から入ってしまって、できないんだろうなって思われることが多くて。ただ、意外とやってみると、こんなにできるんだって思うことが多かったりとかっていうのもあったりするんで。外に出て、掃除の一つにしてもそうだし、スーパーの袋詰めだったりもそうだし、そういうのとかもやれてるから。
精神的にきついと感じるのはどんな時か
利用者さんの問題を解決できないときっていうのは、やっぱり職員もみんな悩みますし、どうしていった方がいいんだろうとか。正解ってなくて、本当に一人一人いろんな感性を持ってるし、昨日はこうだったけど今日はこう、とかってもあったりしますし。あとは、本当はこっちの方が合ってるんだろうなって思うけど、本人が望んでない。本人が望んでることをやってあげたいなって思うけど、まあ客観的には難しいっていうこともあったりとか。やっぱりそこが、本人の希望を叶えてあげたいって思ってるけど、できないっていう裏腹な気持ちっていうのかな、っていうのは、みんな悩んでるところだろうなって思います。しんどくて。
働き始めて驚いたことは何か
全てに驚きましたね。分からなかった部分があったんで、あそこまでやるんだとか、こういうことをするんだとか、もう全てにおいて。それで言うと、「いや、その話、昨日も聞いたよ」、例えば利用者さんの相談で。でも、昨日も聞いた話だけど、今日も聞いてあげる。これやる意味なんのかなって最初思ってて。ただ、やっぱり利用者さんからしたら、不安だから聞いてほしい。で、それをちょっと聞いてあげることによって、本人が「この人聞いてくれた」って。やっぱりどっか寂しい部分があったりとか、いろんな過去がある利用者さんもいらっしゃったりするんで、それをやっぱり聞いてあげて、「よし今から一緒に頑張っていくか」っていうので、やっぱりすっと入ってくれるし。そこまでやらないといけないんだっていうところには、すごく驚いたっていうのかな。
この仕事に必要な力とは何か
僕ら会社でもよく言う、あの、会社の理念が、「関わる全ての人を幸せに導く」っていうのなんですけど。まあ、愛を持って接する。どんな人にも愛を持って接すれば、必ずいい方向に進むっていう思いがあるんで。やっぱり愛っていうのは、みんなに伝えていきたいなって思ってます。まあ、それがすごい必要な力かなって思います。
自分のスキルアップで意識することは
やっぱり愛を持って接するっていうのは、利用者に対してもそうだし、職員に対しても、それこそ家族に対してもそうだけど、常日頃からそれをやっぱり意識するっていうのは、なるべく心がけるようにはしてるんですけど。やっぱりどうしても、自分がやっぱり一番可愛いから、自分が楽したいとか、自分が少しでも楽な方に走ってしまう時があるから。そこはやっぱり、常に愛を持って接するっていうのは、今後も意識していかないといけないし、スキルアップのためにも、そこに全てが詰まってるのかなとは思うんで。そこを常に意識しているって感じです。いろいろ勉強したりとかもするんですけど、愛を持って接するっていう、やっぱり難しい部分もあるんですけどね。それこそ、どうしても利己的になってしまうから、利他じゃなくて、って感じです。
将来のビジョンや願望を聞かせてください
明確なビジョンっていうのは、正直見えてなくて。ただ、願望としては、やっぱり今置かれている環境で、一番は、一緒に働いてくれている人、それは利用者さんも含めてなんですけど、が常に幸せな状態。幸せってすごく人によってめちゃめちゃ幅広いと思うんですけど、毎日朝ご飯、白米食べられるのが幸せっていう人もいるかもしれないし、すごく幅広いと思うんですけど。少しでもそこを思って働けてるっていう人が、自分の近くにいるっていうのもそうだし、会社全体がそういう環境になってるっていう状況を作りたい、作ってるっていう願望が一番です。もう一つは、やっぱりそれをしながらも、会社としても事業拡大していくっていうのもあるし。自分のプライベートでもそうだけど、プライベートもやっぱり充実した生活ができるっていうのも同時にやっていく予定です。
この仕事を目指す人へメッセージを
どの仕事につくにしても、すごく大事だなっていうのを思うようになったのが、その、やっぱり愛っていうのは、人間関係の構築の上ではすごく大切なことだと思うし。愛を持って接することによって、何か全てがうまくいくかなって僕は思うんで。もちろん福祉、僕は就労継続支援B型という仕事をやらせてもらってるんですけど、どんな職業においても、そこはすごく大事なところかなって思うんで。今からでも、年齢が50歳60歳、20歳とか12歳とか関係なく、いつでも自分が意識しようと思ったらできることだと思うので、そこを頑張ってみたらいいのかなって思います。
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