美容・健康
03月08日
教員として立った若い日、「経験がないのに何がわかるのか」と保護者に問われ、深く胸に刺さった。その悔しさが、いくつもの職を渡り歩く原動力になっている。美容医療の事務も、その途中の一歩。多くの人生を知った上で、いつか教壇へ戻ると静かに決めている。
Q&A
インタビュー
今のお仕事を教えてください
現在は美容医療の事務をしています。まだ2週間ちょっとですね。以前はアパレルをやっていました。大体お電話対応が主になってきて、その他は受付をちょこっとしたり、カルテ作成をできる範囲でしたりということが多いです。
なぜこの世界に入ろうと思ったのでしょう
もともと実家が歯医者っていうこともあって、医療関係に関しては全く抵抗がなかったというところもあったんですけど、両親と違って医療系の道には最初進まず、美術系の道に進み、美術一本でやってきたんです。でも自分が両親と同じ道を行くというのもいいのかもなと思った時もあったので、そういう見た目に関することで医療ってなったら美容医療なのかなと思って、そこでこちらに来ました。
前職の経験は今に活きていますか
思ったよりもアパレルで得た経験が生きてくるのかなと思っていて、お電話対応にしろ受付での対応にしろ、お客様と対面している時間だとか、お電話では電話越しですけど、対応している時間がやっぱりアパレルの時ともほとんど似ているっていうのもあるので、なんか意外と、言い方は悪いですけど、いけるなって思っています。
現場で一番とまどったことは何でしょう
もう苦労だらけですよ。「何言ってんの」みたいな単語がいろいろ出てくるし、アパレルでは絶対使わないような単語ですね。当院とか、弊社とか、貴社とか、そういうのもないですし。院みたいな、病院なんで院って言うんですけど、それが最初慣れなくて、弊社って言いそうになったりとか、そこが一番苦労しましたね。
働くうえで大変なのはどんな部分ですか
人間関係ですね。どっちも同じで、女社会すぎてキツイです。やっぱり休みをみんな取りたい、アパレルにしろ美容医療にしろシフト制の仕事なので、その時に「休み取りたいよ」っていう希望日がかぶった時の、あのやばい温度感がピリッってするんですよ。ピリッってするんですけど、下っ端は何も言えないので従うみたいな。なんて言うんでしょうかね、ちょっと機嫌が悪い状態の時の先輩とかに鉢合わせた時の、「ちょっと怒んないで」みたいな時の気の使い方ですね。
お客様への対応で神経を使う場面は
今だとやっぱりお電話対応と受付が、お客さまと対面している時間が長いので、ものすごく気を使いますね。電話が結構多いです。ご年配の方がお客さまとしては多いので、ホームページから申し込みはするんだけど、できてるのか分かんないし、っていうパターンもあれば、何ならお問い合わせも全部済んで、お申し込みも済みました、当日ですっていう時に、マップの開き方が分かんないから道を教えてくれって、電話対応で全部言って、「ええ」みたいな状態になったりとか、っていうのもあります。
ご自身の強みはどこにあると思いますか
アパレル時代につちかったものが一番大きいんですけども、お客様と対面した時に、「あ、今この人、ここを言ってほしいんだろうな」みたいな瞬間がピリッと分かる時があるんですよ。それをパッと言えるところが私のいいところだというか、強みだと思ってるので、仕事に慣れてきたら、今のお客様に対してもそれを出せたらいいのかなと思っています。
重圧を感じるのはどんな瞬間ですか
やっぱりお電話対応で、「どのくらい痩せるの」「金額どのくらいなの」と言われたときに、正しい情報とか、お客様が求めてる回答を出さないと、やっぱりクレームにつながりやすい業種ではあるので、そこが一番ドキドキするというか、プレッシャーではありますね。助言を求められたら「正しい情報をお伝えいたしますので、一度保留にさせていただきます」ってポチ、みたいな感じです。
今の職場で驚たことは
驚いたことって言うか、衝撃だらけですよ。やっぱりなんかちょっと、言い方悪いですけど、お客様の質がちょっと違うというか。アクセサリーってなってくると、楽しい気持ちで買いに来る人は多いんですけど、なんていうんでしょう、ゼロ地点からどんどんプラスになる場合のお客様が多くて。でも今の場合だとちょっとマイナスからスタートしてるので、ちょっとイライラしてたりとか、今に不満を持ってる状態なので、そこをどうやってゼロ地点に持っていくかがすごい難しい。それがもう、ほんとに衝撃というか、「どうしようこのお客さん」みたいな。
健康面で気をつけていることは
体調を崩した時に、昼夜逆転した時があって、そこからもうすっごい体調が悪くなったので、ちゃんと朝起きて夜寝なきゃいけないんだ、というのを学んだので、なにが何でも朝に起きて、帰りは遅くともちゃんと夜は早く寝ちゃう、生活スタイルを維持し続けるっていうのは、体調を崩してから心に誓ったことなので、ひたすら続けるみたいな感じです。
教員の経験もあるそうですね
全然キャリアアップは考えてなくて、今後も、私かなりの数転職してるんですけど、いろんな仕事をやりまくって、40代くらいになった時に、子供いるいないは別にして、教育関係の仕事に戻りたいと思っているんですよ。でも若い時に、大学を卒業してすぐにやったので、やっぱり保護者からの信頼っていうのはすごい薄かった。でもそれも納得できるんですよ。他の仕事したことないのに「何言ってんの」みたいな気持ちも理解できるので、じゃあババアになった時に「やってやれよ」みたいな気持ちで今生きてるので、また教育関係に戻ります。免許更新しなくてよくなったので。
教員を志したきっかけはありますか
私の恩師もそうだったんですよ。高校時代、そういう美術系の高校に行ってたんですけど、もともとデザイナーとして普通に企業さんで働いていて、教育大学に入り直して、教員免許を取って教員になりました。そういう担任の先生がいらっしゃって、すごいびっくりして。言うことが全部理論立ってて、「確かに」って思えるんですよ。「予定ちゃんと付けろ」「スケジュール帳をもってけ」って、当たり前のことは当たり前に言うんですけど、当たり前ができてないので、高校生だから。だからそれがちゃんと若いうちに仕込まれたから、今がちゃんとあるんだなと思って、納得できてる。信者です。
将来はどのようなキャリアを描いていますか
とりあえず30代のうちは、まだ転職し続けてやるぞみたいな気持ちで、のらりくらり、ふらりとやっていこうかなと思っている。40代、50代になった時に、そこが境目として教員に戻るところなのかなと思っていて。でもちょっと病気したりっていうのもあったので、子どもを生んで、なおかつ教員に戻るっていうのは多分ちょっと無理だろうなって思ってるので、じゃあ子どもがいないという選択肢の中で教員をやるってなった時に、どうやって保護者と向き合っていけるのかが、多分一番課題だと思ってるんですよ。一番最初に教員をやった時に言われたんですけど、「子どもいないのに何がわかるんですか」みたいなことを言われて、すごいぐさっと来たんですよ。改めて冷静に考えた時に、病気を持ってて、パートナーがいたとしても、ちゃんと冷静に考えて、安心して子どもを育てられる状況かとか、考えた時にできないなら、ちゃんとそれができないということを保護者に伝えた上で、「私はこういう道もあると思いますよ、だからお子さんたちにも、そういう人生があるっていうのを伝えてもいいと思います」っていうのをはっきり言えるような、何て言うでしょう、健康的な人になりたいかなと思っています。
教育に戻りたい思いはどこから来ますか
やっぱりすごい悔しかったんだと思います、そういうのを言われて。学校にお子さんがいらっしゃる、でなおかつ保護者であるってことは、子どもがいることイコール正解の世界で生きてる人たちが、たぶんいっぱいいらっしゃるんですよ。正解とは思ってなくても、そういうふうに思わされてしまう環境下にいたのかもしれないって思うと、なんかやっぱり、子どもたちの方がその正解に、レールに載せられちゃったら、なんかかわいそうだな、かわいそうまではいかないですけど、なんかちょっとモヤモヤする気持ちがあるんですよ。それがあるからこそ、そんな思いはしなくてもいいんだみたいな。別に病気したって死ぬわけ、死ぬこともあるかもしれないけど、病気したってなんかまあ復活はできるし、就職をなんか失敗しました、大学失敗しましたってなっても別に死ぬわけじゃないし、どっか入ればいいだけだし、行きたいならもう一回浪人して、お金の面は保護者に頼んでなんとかすればいいだけの話ですし、どうにかなるんだから全然平気でしょ、みたいなことを伝えていけたらいいと思ってるので、なんかそういうところが根底にあるからこそ、一回もそんなモチベーションみたいなこと考えたことなくて、いけるみたいな、全然余裕いけるみたいな状態です、常に。
働けない時期もあったそうですね
結構長い間働いてなくて、2年くらいずっと母親のお金を借りながら生活したりとか、あとは実家に帰って全部やってもらったりとか。いわゆるうつの状態だったので、トイレに行くのすら30分くらいかかって、布団から動けないみたいな状態だったので、「何の意味があるんだ」って。脳が疲れてるからそう思ってるだけなんでしょうけど、なんかすごい、何もできてない、人間らしい生活ができてない状態がすごい恥ずかしかった、というのと、お金にちょっと無関心みたいな風に見えそうなところも恥ずかしかった、というのがあると思います。
これから挑戦したい仕事はありますか
次やるとしたら、とりあえず今の仕事はお給料がいいので、2日から3日くらい働くとして、他の日に働くものは何がいいかなって考えた時に、販売系の仕事は好きなので、販売をやってもいいですし。あとは、やったことないというと、大変そうだからちょっと面白そうって思うのは、携帯の契約、スマホの契約ですね。あれは勉強になりそうだなと思ってて。営業関係のことは全然やってこなかったので、接客販売はできるけれども、接客接遇とかに関してはできるけど、営業ってなってくるとまた別の話なんで、そこはちょっと知りたいなって思います。
仕事や気分で悩んでる人へ
絶対に路頭に迷う時が出てくるので、そういう時は友人とかに相談せず、自分でチャットGPTとかに相談した方が絶対いいと思ってます。っていうのも、明確に「こういう答えが欲しい」っていうのは絶対自分の中であるはずなので、その答えを言ってくれない友人とかに相談するくらいだったら、その時間が無駄なので。チャットGPTに「これこれこういう風に考えてて、今こう悩んでて、でもこういう感じになりたいんだよね」っていう風に言えば、絶対その通りの回答が来るので、それで安心してそのまま邁進すればいいと思ってます。
RELATED
関連インタビュー
事務職
01月23日
人を支える働き方へ ITから事務職という選択
事務職
01月24日
イベント現場を支える事務の仕事
モデル
03月07日
モデルと経理、二つの顔で広げる表現のフィールド
ライブ配信マネージャー
02月13日
「好き」に正直でいたい。医療業界からエンタメに戻った理由
マルチワーカー
01月24日
「長時間は苦手」だから選んだトリプルワーク
営業職
02月28日
設置から営業へ、機械好きが貫く「長く付き合う」仕事
動画モデル
02月01日
専業はまだ珍しい、フリーランス動画モデルの現在地
マルチワーカー
02月05日
「社会貢献が一番」十数の職種を渡り歩いた先の介護職
人事職
02月27日
会社の顔として、新卒と海外採用の最前線で
単発派遣
01月29日
人間関係に疲れて選んだ「場所も時間もとらわれない」働き方
営業職
02月01日
自分の可能性を狭めたくない。業種を選ばない営業へ
コピーライター
02月21日
「かっこいい言葉の前に、情報整理」コピーライターの流儀


